12月米国利上げ 市場に若干の不安感=BIS報告

国際決済銀行(BIS)は6日四半期報告を発表したが、今月に実施される見通しの米利上げについて、金融市場の反応は落ち着いているものの、若干の不安感が入り混じっているとの見解を示した。

米連邦準備理事会(FRB)の利上げに関するシグナルに対し、特に新興国市場の反応が抑制されており、心強いと指摘し、その上で、ボラティリティが再び高まる可能性を示唆した。

BIS金融経済局のクラウディオ・ボリオ局長は現状を「金融市場には落ち着きが広がっているが、不安感が入り混じった静けさだ」と表現した。

同局長はまた、ユーロ圏の不良債権は非常に高水準だとし、バランスシートの立て直しを積極的に進める必要があると指摘した。

さらに新興国市場について「金融面での脆弱性は消えていない」と指摘、「2009年初め以降ほぼ倍の3兆ドル超に膨らんでいるドル建て債務」に触れ、「実際、ドルの価値の上昇に伴いこれらの債務水準は自国通貨建てで拡大しており、金融状況を圧迫し、バランスシートを悪化させている」との見解を示した。

BISは、欧州中央銀行 (ECB) の緩和措置を背景にした低金利環境を利用し、各国がユーロ建て債券の発行を拡大している状況に対する分析も示し、ユーロ建て債券は6~9月に新興国市場の発行する債券全体の62%を占め、3~6月の18%から3倍以上に拡大したという。

BISの経済顧問兼調査研究責任者、ヒュン・ソン・シン氏は「ユーロがドルのように国際的な調達通貨の様相を呈しているとみられ、目新しいことだ」と指摘した。

米利上げの影響としては、新興国のドル建て債務の負担を増加による債務デフォルトリスクの懸念があげられ、米国を除いた世界経済の停滞を深めるリスクもあげられる。

英語原文記事:
http://www.reuters.com/article/us-bis-report-idUSKBN0TP0AT20151206#7EFDKp7HOLOzEvTB.97

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