米国利上げ 雇用と個人消費情勢しだいか

米供給管理協会(ISM)が2日発表した10月の製造業景気指数は50.1で、前月の50.2から低下。2013年5月以来、2年半ぶりの低水準となった。ただ、ドル高やエネルギー企業の設備投資削減にもかかわらず新規受注は伸びるなど、一部で明るさも見受けられた。
 
市場は50.0を予想していた。同指数は50が製造業部門の拡大・悪化の分岐点となる。
 
構成指数では、製造業の雇用が47.6と、09年8月以来の低水準をつけた。50を下回るのは今年4月以来初めて。市場予想は50.1だった。
 
一方、新規受注は52.9で9月の50.1からは上昇した。価格は39.0で9月の38.0から上昇した。市場は38.0を予想していた。
 
今回の結果は、製造業の雇用指数を示すものであり、製造業が米経済全体に占める割合は1割強にすぎず、今回の統計が連邦準備理事会(FRB)による年内の利上げ判断に影響を及ぼす公算は小さいとみられている。
 
利上げの最も大きな判断材料となるのは、やはり、米国全体の雇用・失業関連の数値であろう、よって、 10月の非農業部門雇用者数は大きく注目されるだろう。
 
9月の非農業部門雇用者数が前月差+ 142千人と市場予想を下回ったが、 10月について市場では+ 181千人を予想している、来る 6( )に失業率と同時発表される結果が 12月の利上げ判断にとって最初のヤマ場になるだろう。
 
FRBとしては、9 月の雇用統計は芳しくなかったが、 12月の利上げを否定するほどの内容ではないと考え、 12月利上げの可能性を示唆したはずである。
 
現在の米国GDPに個人消費が占める割合は約 70%であり、内需が雇用を支えていることから FRBとしては雇用情勢と個人消費動向を最も重視するはずである。
 
失業率( U3)は、9 月に 5.1%と前月から変わらず、084月以来の低水準を維持したうえ、広義の失業率( U6)は10.0 %(前月 10.3%)と大幅に低下するなど、 雇用の質の改善も続いている。
 
ドル高、世界経済減速、原油価格下落等の影響により、 89 月に雇用の伸びは鈍化したが、 個人消費など堅調な国内需要に支えられ、雇用情勢の改善は続いている。 今後も、需要面では家計を取りまく環境の改善により個人消費、住宅投資が堅調さを維持する可能性が高い。雇用全体に先行する派遣業が9月も増加しており、さらに、9月に減少した教育サービスなどの需要は拡大しており、雇用情勢は 10月に大幅に改善する可能性はある。
 
雇用関連では4日(水)にADP雇用統計(予想18万人)とISM非製造業景況指数(予想56.5)が、6日(金)22:30に非農業部門雇用数(予想18.1万人)と失業率(5.0%)が発表される。6日ニューヨーク為替市場オープン後から活発な動きとなることも予想される。
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