相次ぐ米地区連銀総裁の発言、利上げ後の引き締め対応に言及

米国では12日、複数の地区連銀総裁が利上げ後の政策引き締めは緩やかなペースで進めるべきだと強調した。ニューヨーク連銀のダドリー総裁は利上げの条件が「近く満たされる可能性がある」と述べた。

ダドリー総裁はニューヨーク経済クラブで講演。12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見込んでいるかどうかについては言及を控えたが、利上げプロセスを慎重に進めるべき理由の説明に多くを割いた。

同総裁は「利上げが始まった後、引き締めペースはかなり緩やかになると予想する」とした上で、「一つには、金融政策はフェデラルファンド(FF)金利の低水準が示すほど景気刺激的ではないためだ」と説明した。

先月のFOMC声明は12月15、16両日に開催される次回会合で金利変更を検討するとした。さらに連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は先週の議会証言で、12月利上げの現実的な可能性はあると述べた。市場に織り込まれた12月利上げの確率は高まっている。

この日はダドリー総裁のほか、シカゴ連銀のエバンス総裁、リッチモンド連銀のラッカー総裁、セントルイス連銀のブラード総裁も発言した。

エバンス総裁はシカゴでのコミュニティー関連フォーラムで、政策引き締めを緩やかに進める必要性を強調。この戦略を当局者は可能な限り明確に説明すべきだと語った。今年FOMCの投票権を持ち、最もハト派的なFOMCメンバーの1人であるエバンス総裁は利上げを来年まで先延ばしにすべきだと主張してきた。

この日も同総裁は、他のFOMCメンバーの多くが考えるよりも遅い時期の利上げが好ましいとみているとし、来年末まで政策金利は1%未満にとどめるべきだと述べた。

エバンス総裁とは対照的に利上げ実施を求めてきたブラード総裁はワシントンのケイトー研究所での金融政策会議であらためて利上げを主張。「政策目標が達成された以上、政策金利とバランスシートをもっと正常な設定に近づけるべきだというのが、慎重な見方と言えよう」と発言した。同総裁はさらに、FOMCは利上げペースが過去の引き締めサイクルよりも緩やかになるとみており、当局者はこの点を繰り返し強調する必要があると述べた。

ラッカー総裁は同じ会議で、連邦準備制度はインフレを誘導する能力を失ってはいないが、長期的な実質経済の押し上げに金融政策を活用する余地は一段と縮小していると述べた。同総裁は自分の予想する将来の利上げ経路はFOMC参加者の予想中央値よりも急傾斜だとした。ラッカー総裁は今年、FOMC投票権を有し、9月と10月には0.25ポイントの利上げを主張した。
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