停滞する欧州の経済成長

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は先週、インフレ目標達成に関連して「やらなければならないことはやる」と述べました。

コア・インフレは今年上昇しているものの経済成長率はぱっとせず、インフレ心理も弱い。

ECB理事会が来週開かれますが、一段の緩和に踏み切る十分な理由があるようです。

 

ECBが3月に開始した量的緩和を延長または拡大し、さらに中銀預金金利を今のマイナス0.2%からさらに引き下げる可能性が高まっています。

市場は20日のドラギ総裁の発言に反応していないですが、それは投資家がすでにある程度の実質的緩和を織り込み済みであることをうかがわせます。

一段の緩和は経済的に賢明であるだけでなく戦術的にも機敏な措置であるといえるでしょう。

 

ECBの資産買い入れ政策がどの程度機能しているかを明確に言うことは難しいですが、量的緩和政策は開始からまだ8カ月しかたっておらず、もっと時間を与えられるべきですし、さらに迫力あるものにすべきでしょう。

 

ECBが金融政策だけに頼らず財政拡大に資金を出せるとか、停滞するユーロ圏でなく生産性の伸びが高いダイナミックな経済の下で政策を展開できるのであれば、より大きな効果を発揮できるでしょう。

実のところ、ユーロ圏の来年の財政政策は2010年の国家債務危機以後初めて景気刺激型になりそうです。

しかし、フランスやイタリアなどの政府予算は減っている国は大胆には動けないかもしれません。

 

その一方でドイツが大幅な予算黒字を達成しそうですが、欧州が成長を高めインフレを目標水準に押し上げるために財政面で最大限努力できるといった状態にはほど遠いです。

 

それでもドラギ氏と同僚たちは財政や生産性の面での制約の下、最善を尽くさなければならなず、量的緩和を継続、あるいは拡大したからといってそれが機能するとの保証はまったくない。そ

の政策がこれまで大きな違いをもたらしてきたかどうかはっきりしないことと同じではないでしょうか。

 

とにかく、何もしないことの代償は明らかにリスクを上回る。

ドラギ氏がやるべきことはやると約束したことは正しい。

ECBはできることはなんでも実行すべき状況に置かれていることは間違いありません。

 

海外FXトレーダーの皆様、しばらくはユーロ相場の行方を占うのは米ドル相場などよりも難しいかもしれません。

その理由は、ECBが非常に難しい舵取りを求められている状況があるからです。

 

現状の0.05%の政策金利では利下げの余地はなく、量的緩和しか選択肢がない中で景気回復とインフレを上昇に導くための施策を発動して上手く機能させることができるのか厳しい状況に置かれています、固唾をのんで方向を見極めていくことになるでしょう。

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