中国経済低迷の理由、さらなるリスクオフはありえるか?

今回の世界同時株安の震源地は中国とされている。

その原因は、8月の中国製造業景況感指数(PMI)速報値が47.1と極めて悪く、生産、新規受注、雇用など主要項目が全て悪化、特に輸出受注が大幅に落ち込み、最終在庫が積み上がったことが、ネガティブサプライズとなった。

 

中国経済が悪化した理由と今後どんなことが考えられるかをまとめると、

  1. 中国経済が悪化した理由の1つは、人民元高。
  2. 中国の人民元はここしばらく実質的なドルペッグで推移、2014年後半から米ドル高と連動して推移し、人民元高になってきたいた。
  3. 米国への輸出は全体の20%程度、米ドルペッグしているので人民元高は対米輸出では悪影響はなかった。
  4. しかし、日本を含むアジア、欧州などへの輸出は全体の50%以上で、ドルペッグしていないため15%ぐらいの人民元高が進んだ。15%の通貨高は、日本円で言えば、120円→102円ぐらいのインパクトがあった。
  5. 中国政府は2014年秋から相継ぐ利下げ行い、景気刺激策などの経済対策を打ち出しているのに、中国経済が復調しないのは、上記ような理由があったからだといえる。

いずれにしても、中国経済の改善には、人民元安が必要であろう。

人民元安を実現する方法と実現した場合の影響をまとめると、

  1. 更なる人民元の切り下げを行う、まだまだ切り下げの余地が十分ある。
  2. 8月11日からの人民元の切り下げは、米ドルに対して3%程度の切り下げだった。
  3. 2014年半ばの水準まで戻すためには、あと10%ほどの切り下げが必要。
  4. 人民元安が実現すると、他国ももっと苦しくなり、通貨の切り下げ競争が予想される。
  5. 一時的にリスクオフ志向が進み、世界的に株価は大きく下がれば、当然日本株も影響を受ける。

現在、米国の利上げが大きな話題となっており、その可能性とその影響についても述べたい。

現状、世界の中で、利上げが検討できるほど景気が良いのは米国だけであり、金利の先高感から米ドル高の傾向が反転することは、まずありえないだろう。

利上げのタイミングを遅らせて、その間に日本や欧州、中国の景気回復を待つとしても、短期間に回復できる保証はなく、将来の利上げへの不安はくすぶり続けてしまう。

一方、早期に利上げを行えば、不安を一掃するという考え方もできるかもしれないが、もし9月に利上げが行われた場合は、大きなネガティブサプライズとなり、短期的にはリスクオフが一気に進む可能性は否定できないだろう。

いずれにしても、FRBは難しい舵取りを迫られ、米国の利上げは今後の大きなポイントの1つであることは確かであろう。

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