ロイター企業調査:米利上げ4割が悪影響、ドル130円台は5割弱

12月8日にロイターが発表した日本企業の意識調査によると、米国の利上げが開始された場合、4割の企業が事業へのマイナスの影響を予想しており、米利上げ継続が予想される中、来年のドル円相場の高値として130円台を見込む企業が5割近くあることがわかった。

また、大半の企業は、事業拡大期待が高い地域は北米とアジア新興国で、中国や欧州は期待できないとみている。

この調査はロイター短観と同じ期間・対象企業で、資本金10億円以上の中堅・大企業400社を対象に11月20日より12月2日までに実施。
調査対象企業は400社で、うち回答社数は約250社。

米利上げのマイナス影響、輸送用機器の7割が打撃

米連邦準備理事会(FRB)が12月にも利上げを開始する見通しが強くなっているが、日本企業にとっての収益環境にマイナスの影響を与えるとの見方は回答企業の38%を占めた。特に割合が高かったのが輸送用機器と繊維・紙パルプで、いずれも7割を超える企業が悪影響が懸念されると答えている。

Image

Image
懸念材料としては「円安による輸入価格の上昇」(小売、その他多くの業種)などに加え、「借入金の負担増」(機械)も様々な業種における懸念となっているようだ。また、「米国の景況悪化」(化学)、「新興国の景気減速」(輸送用機器)といった影響も挙げられている。

この結果、「日本経済の減退につながる可能性」(輸送用機器)、「投資がやや後退する可能性がある」(機械)など、国内の実体経済に波及するとの見方も出ている。

ドル調達コストの上昇の影響は、素材産業の方が影響が大きく、繊維・紙パルプ、化学、石油・鉄鋼、食品は4~6割の企業が影響が出るだろうしている。

来年は130円以上の円安、110円以下の円高があると企業の半数が予想

来年の為替レートは、米利上げの継続がどの程度となるかにもよるが、いずれにしても数度程度の利上げが見込まれており、今年に比べて変動が大きくなると予想されている。ドル/円の高値水準については130円が36%、135円が10%、140円が1%と130円以上を高値と見込む企業が半数近くを占めている。

一方ドル/円の安値水準については、110円が28%、105円が10%、100円が10%、95円が1%と、110円以下を見込む企業もほぼ半数となっている。

来年の世界の事業環境、北米とアジア新興国に期待

来年の事業環境について世界経済の中で事業拡大が見込めるとの回答が半数を超えたのは北米とアジア新興国。ともに6割強の企業が「期待できる」と回答。

一方、「期待できない」との見方が大半を占めたのが欧州と中国で、いずれも8割に上った。中国は「リスクに身構えすぎていた」(電機)との見方もあるが、「来年は経済的矛盾が一気に噴出し、大きく後退するのではないか」(卸売)、「報道されている以上に状況は悪い」(サービス)など厳しい見方を示している企業もかなり目立つ。欧州も「テロの影響長期化が懸念される」(金属・一般機械)との指摘もある。

日本国内は「期待できない」が57%となる一方、「期待できる」は43%にとどまった。

Image

Pin It このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信」ボタンを押してください。